2026.04.01
”相談しやすい”空間へ。紀の川店ができるまで(中編)
この春、株式会社スエタカの4店舗目となる「紀の川店」を、和歌山県紀の川市古和田にオープン予定です。
前編では、解体によって見えてきた“家の骨格”や、基礎まわりの大きな手入れについて、工事の記録をもとにご紹介しました。
中編ではその続きとして、いよいよ「空間の中身」を整えていく段階へ。
床ができ、材料が入り、光の入り方や動きやすさが少しずつ輪郭を持ちはじめた様子をご紹介します。
1. 足元が整うと、空間の輪郭が見えてきました

解体して“途中の顔”になっていた空間も、床の下地が進むと一気に印象が変わってきます。
材料が運び込まれ、作業が進むたびに「ここが部屋になる」「ここが通り道になりそう」と、現場の中で暮らしの想像が立ち上がってくるように感じられます。

2. 店舗だけど、目指すのは“暮らしを想像できる場所”
紀の川店は、古民家を大規模にリノベーションしてつくる、モデルハウスのような店舗です。
だからこそ、ただ“きれいに見せる”よりも、「暮らしやすさ」や「相談のしやすさ」が滲む空間にしていきたいところ。
古民家らしい梁や柱の表情を残しながら、使い勝手は現代の感覚に寄せて整える。
そのバランスを探りながら、少しずつ中身が組み上がっていきます。

3. 動線の工夫は、使いやすさの“静かな土台”
空間づくりで大切になるのは、見た目の印象だけではありません。
打合せがしやすい場所、展示が映える壁面、スタッフが動きやすい通り道。そうした“動線の設計”が、使いやすさを静かに支えていきます。

図面上では一行で済むことも、現場では高さや幅、視線の抜け方を確かめながら、少しずつ納まりを整えていく。
中編の時点では、そんな「調整の積み重ね」がいちばんの見どころかもしれません。
4. 造作・照明・素材で、空間に温度が入ってくる

棚やカウンターなどの造作、照明の位置、素材の触感。
このあたりが決まりはじめると、空間の“温度”が変わってきます。
大きな開口部から入る光、古材の陰影、新しい木の素直さ。
古民家ならではの表情を活かしながら、店舗としての落ち着きも整えていく段階です。
5. モデルハウスとして見てほしいポイント3つ
紀の川店が「古民家を改装したら、こんな感じになるよ」を体感できる場所だとしたら、注目してほしいのはこの3つです。
1)古材と新材の“なじませ方”
残すところ、替えるところ。その境目をどう整えるかで、空間の品が決まっていきます。
2)光の扱い方
開口部からの光が、どこに溜まって、どこが陰になるのか。古民家はこの差が魅力になります。
3)使いやすさのための下地
完成後に見えにくいところほど、実は暮らしやすさに効いてきます。前編で触れた“見えない部分”の考え方が、ここにもつながっていきます。
6. まとめ(中編)
紀の川店は、古民家の表情を残しながら、店舗として使いやすく整えていく真っ最中です。
足元が整い、材料が入り、空間の輪郭が見えてくると、建物が少しずつ“暮らしの場所”へ戻っていくのを感じます。
オープンは春頃を目標に準備中です。
次回は、仕上げが進み、完成が近づいたタイミングで、見どころをまたまとめられたらと思います。